映画「とらわれて夏」
TOHOシネマズ シャンテにて観てきました。
私の大好きな監督アレクサンダー・ペイン&ジェイソン・ライトマンのツインタワーのうちの、今回はジェイソン・ライトマン監督の作品です。
この監督の作品は本当に良い!と思いながらも、作品を劇場で観るのは今回が初めてです(恥ずかしながら)
まず「とらわれて夏」って邦題ですが、いかがなもんですかね〜。
私個人的には、この邦題が作品に対するイメージを、昼メロ的な濃厚なラブストーリーであるかのように、妙に見せたがっているような気がしたんですよね。
確かに平日昼間ということもあって、奥様友だちグループらしき方々が来ていて、韓流ドラマにハマっていた女性達辺りから、静かなブームに…なんて期待した配給側の思惑もわからないではありませんが。
私的には「とらわれて夏」=「何も言えなくて…夏 by J-WALK」みたいな気がして、
「🎵わたしにはスタートだったの🎵あなたにはゴ〜ルでも〜」の歌詞のごとく、男女の縺れ具合にに興味津でしょ奥様⁈って感じで残念でした(ヒゲつながりはあるか^ ^)
ここは原題の「レイバー・デー」で良かったんじゃないでしょうか⁉︎
レイバー・デーとは9月の第一日曜日で、アメリカでは労働者の日的なもので祝日だそうです。
また夏の終わりを告げるような日だということですし、私のような無知な人間でも、簡単に語源や訳した結果を調べられる時代になっていることですし、邦題から違ったイメージを受けてしまうような結果はさけてもらいたいものです。
脱獄犯が逃亡中に、押し行った家のバツイチ女性と恋に落ちる…という展開は、まずあり得ないことでしょうが、映画や舞台の設定としてはありがちといいますか、まぁそうなるだろうなというベタな展開です。
そこが今までのライトマン作品とは一味違い、また邦題の影響もあり、正直劇場で観るのは止めようかとも思いましたが……
結果から言えば 劇場で観て大正解!でした。
まず冒頭の車のフロントガラスから流れて見える森林の景色。
日本でいえば軽井沢あたりの林道の、緑のゲートをゆっくりくぐるように車が走っている様子の描写。
子供の頃、父や母の運転する車から観ていた景色を思い出しました。
鑑賞後にわかったんですが、あえて下からのカメラ目線で、このストーリーは子供の目線が全てだよと、教えてくれていたのだなと感じました。
観た方はわかると思いますが、息子ヘンリー役のガトリン・グリフィス君の瞳が実に綺麗です。鬱気味の母を思いやり、自分を捨てた父をも思いやり、母親と恋に落ちる脱獄犯を、あるときは庇い、ある時は恐れ、またある時は実の父以上に慕う。
これを、ほぼ瞳で表していたように感じました。
そして三人で作るチェリーパイ
これがチョー美味そうでしたよ!
美味しそうなだけでなく、このチェリーパイがヘンリーの人生にも関わっていくわけです。
こんな感じのボリューム感で、
こんな感じの焼き上がり!
脱獄犯、何でもできちゃう^_^
そしてそして、さすがはライトマン監督とおもったのは、度々でてくる ある回想シーン。私が鈍いだけかもしれませんが、すっかり騙されました。
そういうことだったんですね〜。私はてっきり……。
やっぱりジェイソン・ライトマン作品は凄かった‼︎